お盆によせて

「お盆」は、今は亡き、ご先祖の方々と、私たち・この世に命を受けて生かされている私たち!との橋渡しをして頂ける期間として、古来より尊重されて来ました。しかし、近年は科学技術が発達し、私たちの心が、二の次、三の次と後方へ追いやられる事となってしまいました。

 このような時代に、わずかに残った行事が「お盆のお墓参り」なにでしょう。しかし、亡くなられたご先祖の方々と、私たちとをツナグものは、本当は仏様さのです。全てに人々を分け隔てなく、必ず仏の世界へ導く!と決意され今も実践しておられる、この「仏様」によって私たちは「ご先祖さま」とのご縁を得る事ができるのです。

 お盆は、仏様にも、お盆のご挨拶をして、私たちの毎日の命を生きて行きましょう。

これらの気持ちを、仏様とご先祖さまたちに、お伝えし、今生かされている事に「感謝」を捧げるのが「お盆の行事」です。だから新盆であろうとお盆であろうと、分け隔てなく、「仏様とご先祖さま」に、お礼のご挨拶=「盆会(ぼんえ)」の法事をいたしましょう。

浄土真宗系単立寺院 正壽山 智愁寺 釋啓明

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浄土真宗系 単立寺院

智愁寺 足跡を残したく ブログを始めます

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2016年10月21日、県主催の「要介護施設従事者、権利擁護研修会に参加させて頂きました。私は単に研修参加者(老人ホームの施設長としての参加)でしたが、最後の質疑応答で施設での「看取り」が質問に出ました。講師の弁護士先生が、残されたその方の財産についてだけ、説明されましたので、追加で私が、
 昨年私の施設で4人の方を「看取り」させて頂き、3人が身寄りがありませんでした。私はお坊さんでもありますので、葬儀をして施設職員全員のスッタッフも共に「お見送り」をさせて頂きました。と説明すると、その時の講師の先生から「来て頂ける範囲は」ときかれ「県全域です」と答え、研修会終了後、ものすごく多くの、老人ホームの方々や介護付き賃貸住宅経営の方々から、お声をかけて頂き、皆様のお悩みに、改めて学ばせて頂きました。そんな話の中で、避けたくても避けられないのが、「お布施」の話です。ここから先はいろんな考えがあるでしょうが、少なくとも私は「通夜から火葬場までご一緒して3万円」。単なる法事・法要はすべて1万円で、県全域なら交通費5千円ください。ただし、生活困窮の方々はゼロ円です。お布施なしでも何処へでも行きます。価格はインターネット派遣のお坊さんを参考にさせて頂きました。と申し上げました。お布施は価格を申したその瞬間に、喜捨(喜び捨てる仏道修行)でなくなり、単なる商取引となる事は十分承知しております。この事がさて、良い事なのか???悪い事なのか???自分でもわかりません。(京都の龍谷大学仏教学科を卒業して、神戸市内の高校で仏教を授業し津久見市内で15年、お寺の僧侶を職業として、生きて参りました)その時から、お葬式に頂く「お布施」はすごく高額だと、感じておりました。

先ほどの、私の施設で亡くなられた身寄りのない方は、全てお布施を頂かずに、お見送りさせて頂きました。この事が、今の世の中で「良い事」なのか「悪い事」なのか、わかりませんが、病院からまた施設から火葬場へ輸送され、荼毘に付される、それだけのお見送りは、私には出来ませんでした。皆様方の率直なご意見をお聞かせください。(個人資格として)浄土真宗本願寺派僧侶 釋啓明(けいみょう)